担当したプロジェクトが完成し、内覧会が終わったところで、何かスタッフで振り返りの会をすることになった。そこで、こちらが何かプレゼンするのではないくて知り合いに感想文をもってきてもらうことにしたのだけど、それがとてもよかった。
数人で文章を持ち寄って読むことの面白さや含蓄について知ったのは、上田の本屋でやっているライティングクラブに参加してからだった。エッセイストの月岡ツキさんが主催していて、毎回5人ぐらいの人がA4の紙を持ってきて、それを回し読みする。
無言で文章を読む数分間が新鮮。もちろん文章に集中できるというのもあるんだけど、みんながどれくらい読み進めていたのかとか、どのようなコメントを言おうかとか、そのようなことも考えられる。そこに妙な一体感がある。
今回もやっぱり議論の内容というよりも、そこにある視線であったり、各々の悩みをどうやって言葉にしているかということが知れたのがよかった。
例えば、参加者の川又さんが「タッチ」(≒筆致)という言葉を美術批評の文脈から持ってきてくれたとき、それが、いくつかの設計事務所で使う「手つき」という言葉と似ているようで微妙に違うよね、という話があった。さらにそれに対して、「手つき」などの言葉によって設計をファインアートになぞらえる前提そのものが、工学系の設計手法からみると特殊、というコメントもあったりした..
建築の批評がどこに向かっていくのかはわからないけれど、こういう「実感の伴う何か」を続けていきたいなとは思う。(上田のライティングクラブもそろそろいかなきゃな。)