音楽ホールの空調ダクトは太くなる。断面積を大きくして風速を落とし、音をたてないようにするため。
そうして太くなったダクトに対して遮音の措置をしていくことになる。
設置前、がらんどうの空間に並べられたダクト達。
配管と壁の隙間を埋めるのに使う遮音シートは、ここではダクト同士の隙間も埋めていて、もはや黒い壁として見える。
ダクトの内側は、奥の方はシルバーだが、手前は黒い。奥のシルバーは面積区画貫通の仕様で1.6mm厚以上のダクト、手前の黒は消音のための仕様で、グラスウールとガラスクロスが施されている。
一方で、電気設備の貫通は小規模。
音響用の配線はノイズカットのために金属管でカバーするのだが、管形状のものが壁を貫通すると、壁の遮音性能が落ちてしまう。そこで、壁の手前で配線を露出にして、貫通部は配線の周りをモルタルで詰めて隙間をなくす。その配線の切替のためにこうしたボックスがでるということらしい。
どれも独特な納まりだけど、理由を辿れば消音・遮音・ノイズカットなどの合理性があり、その配慮の優先順位までが辿れるので、見ていて面白い。床下にしまわれてしまうのが少しもったいないくらい。