大谷石資料館は、その有名な地下空間よりも、屋外のほうが良かった。
休憩所
採石場はあまりにも大きく、当時の労働者たちのことを少し忘れさせるくらいに、ヒューマンスケールからかけ離れている。
削りだされた石は、扱いやすいように一定の大きさで継ぎ目がでるけど、採石場のほうには、継ぎ目はのこらない。労働の痕跡は薄い。
サージェントの採石場の水彩画で、光の量塊の中にえがかれる働く人たちの息遣い、あるいは、官僚時代のカフカが書いた採石場のレポートの中にある労働環境の分析を、忘れないようにしておきたい。
近くにあった自販機