京都市の公立高校で、大胆な取り組みを行っている学校を視察してきた。取り組みを一言で言えば、「40人学級の再構成」ということになる。
この学校では、個人発表やグループでの話し合いなど、生徒同士が意見を交換する機会を重視している。そのため、1クラスを80人単位とし、そこに担任を3人配置して、柔軟な形で授業を展開していた。
校舎にも工夫がある。教室は広く設計されており、可動式の家具やパーティションを活用することで、簡単に空間を変えることができる。さらに、生徒の荷物は個別のロッカールームに集約されていて、1人1人のロッカーがとても大きい点も特徴的だった。
「自主性」という言葉は、これまでどちらかというとエリート校に結びつけられる傾向があった。そのため、その他の公立校では校則が厳しかったり、教師による管理が強くなりがちだった。視察した高校は特に進学校というわけではないが、生徒たちはそれぞれ自由な服装や髪色で、少し恥ずかしそうにしながらも積極的に発表する姿が印象的だった。まだまだ出来たばかりで手探りの部分もありそうだったが、今後の発展が楽しみだ。